パレットの1期生が入学して半年がたちました。
1期生5名からスタートし、少人数ながらも充実した日々を過ごしています。
パレットの活動においては、生活スキル、社会スキルを身につけていくため、「実際に体験すること」をとても大切にしています。ですので、机上の学習よりも、外に出て学ぶ活動が多くなっています。
実際この半年をふりかえると、実にたくさんの場所に出かけたなと思います。
今回のコラムでは、そんなパレットの取り組みをご紹介しようと思います。本コラムを通して、パレットでの生活をより具体的にイメージしていただけたらと思っています。
4月
4/1の入学式から始まった学び場パレット。新しいスーツに身をつつみ、初々しい姿です。
パレットとしても、初めての利用者を受け入れた記念の日となりました。
4月の後半には、歓迎会として服部緑地でBBQをしました。入学前から楽しみにしていてくれた方が多かったイベントです。みんなでBBQを満喫して、お互いの距離もぐっと縮まりました。
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5月
5月からは本格的に外出活動がスタート。エキスポシティと箕面の滝に行きました。
パレット集合ではなく、江坂駅集合、千里中央駅集合と、集合場所を決めての待ち合わせの練習もしていきます。
パレットの中のプログラムでも、専門の方にお願いした方がよい内容については、講師に授業を依頼することも。(通常はパレットのスタッフがプログラムを企画・実施しています)
5月は歯医者さんを招いての歯の健康講座を開催。歯磨きの大切さを学びました。
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6月
6月は神戸までの遠出がありました。教養のプログラムで「博物館」に行くのがテーマ。みんなが興味を持てそうな展示を探したところ、神戸でやっていたジブリ展を見つけました。
今でこそ体力のついてきた面々ですが、この時は最後は疲れてへとへとで大変だった思い出があります(~_~)
6月の最後は「学習テスト」がありました。ふだん取り組んでいるプログラムのテストを行いました。テストを行うことで、これまで学んできた内容をふり返ります。
ペーパーテストから実技テストまで様々です。緊張と不安を感じながらも、みんなで一緒に乗り越えました!
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7月
7月に楽しかったことといえば、タコパでしょう。今でも、誰が何個食べた~と語り継がれています。パレットのメンバーは「食べる」活動は大好き。お店に食べに行くのはもちろん、調理実習もモチベーション高く取り組んでいます。
みんな随分パレットの生活に慣れてきた!ということで、放課後の活動もスタート。
写真はテレビゲームの様子。最初は意味が分からなくてグダグダでしたが、今ではルールと操作を理解して、勝負を楽しめるようになってきました。放課後活動は、このほかにもカフェに行ったり映画を見たり、外に遊びに行ったりもしています。
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8月
8月は、はじめて夜に集合しての活動「花火」をしました。青春している感じをたっぷりと味わいましたよ。冬はイルミネーションを見に行きたいなあと考え中。
社会のプログラムは、私たちのくらしを支える施設、ということで警察と消防の見学に行きました。パトカーや救急車に乗せてもらうなど、貴重な経験ができました。パレットでは、こうした「体験」を大切にしています。
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9月
9月は、パレット初の泊り行事!夏合宿に行ってきました。キャンプファイヤーに野外炊飯と、とてもワクワクする内容でしたよ。寝食をともにすることでお互いの絆もぐっと深まったような気がします。また、バスではなく電車で行ったのもポイント。大きな荷物を背負ってローカル線を乗り継ぎ、そんな旅も学生ならでは、ですね。
こちらも評判のよかったイベント。ボウリング。
ボウリングにゲームセンターにカラオケ。遊びの鉄板ですが、やはりパレットのメンバーも大好きなようです。
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ふりかえってみると…
この記事に書ききれなかったことも含めて、本当に「いろんなところに出かけたなあ」というのが一番の感想です。
そして、4月の頃にくらべて、みんな成長したなあとも思います。
まずは体力面。最初は江坂の周りを少し歩いただけでみんなすぐに疲れていました。そもそも学校に毎日通うという習慣がなかった人もいましたね。それが今では、休まずに通うことはもちろん、遠出もへっちゃらです。歩くスピードも速くなり、移動時間をかなり短縮して見積もれるようになりました。活動の範囲がどんどん広がっています。
次に人間関係。最初は、スタッフとは話せても利用者同士の交流となるとハードルが高い、そんな様子でした。しかし、みんなと一緒に学んだり遊んだり出かけたり、様々な体験をともにすることで、ずいぶん仲良くなったなと思います。「(まだ半年だけど)ずっと長い間一緒にいるような気がする」そんなことを言う人も。
一方、仲良くなった分それぞれの素が出てきて、喧嘩やトラブルになることも増えてきました。怒ったり泣いたりもありますが、それでも、仲良くするためにはどうしたらいいのかを考えようとする姿が見られ、お互いを思いやる気持ちが感じられるようになってきました。人と人とが関わる上で、とても大切なことを学んでいるなあと思いながら見守っています。
最後は意欲面。初めの頃は何事も受け身がちだったみんな。親が言うからパレットに来るし、スタッフが言うから取り組む。それが今では、毎日「楽しみ」にパレットに来て、スタッフや友だちとの交流を楽しむようになりました。また、「みんなと○○行きたい!」「みんなで○○食べたい!」と自分の希望をどんどん言ってくれるようにもなってきました。これまで色んなところに出かけて、楽しかった。いい思いをした。そこまで大変でもなかった。そんな経験を積み重ねることで、出かけることのハードルがどんどん下がって、これまではとても言えなかった希望であっても、「それなら~」と思えるようになったのだと思います。希望をもてることはとても大切です。生きる活力そのものですからね!
遊んでばっかりじゃん!と言われてしまいそうなのですが(;'∀')、
(実際確かにそうなのかもしれませんが、)私たちはこうしたプログラムすべてをとても大切に思っています。それは、これまで述べてきたような、机の上で学ぶことでは得られないけれど、生きていく上では大切な力を身につけていけると信じているからです。そして、パレットのみんなは、パレットの活動からたくさんのことを学んでくれていると思っています。
ということで、この半年はとても良い半年間でした(^^♪
さて、とはいえまだまだ始まって半年です。
下半期もいろいろ活動を考えていますのでお楽しみに♪
これからもいろんなことがあるでしょうが、みんなで乗り越えていきましょう!
また、2024年度入学の2期生も着々と集まってきています。
来年はさらに賑やかに、楽しくなりそうです\(^o^)/